生産者紹介5.平野牧場
平野正延さん 東京都あきるの市
良い生乳を長く出す牛というのは、乳房(にゅうぼう)が、しっかり上に上がっているそうだ。
東京で平野さんといえば知らない人は居ない、という牛の品種改良で有名な平野正延さんは、熱く語ってくれた。牛の品種改良というと分かりにくいが、要は体が大きいとか、乳量が多いとかいう優れた形質を持った種を優先的に残していくことらしい。自分がどういう牛を作りたいのか目標を定め、それに見合った種を選んでいくという。現在の牛の繁殖は、人工授精が中心なので、昔よりは比較的簡単に行えるようになったそうだ。
「健康な牛から、健康にいい、おいしい生乳ができます。これまでも一生懸命おいしい生乳を作って来たけれど、『東京牛乳』の発売で、これからもっと頑張りたいですね」と平野さん。
緑豊かな山間に、正延さんのお父さんが昭和35年に2頭の牛を飼ったことがルーツという平野牧場は位置する。古くからこの土地に暮らし、周辺の方々にも「地域の牧場」として受け入れられているそうだ。3代目に当たる勤さんは高校卒業後に北海道で酪農を学び、1年間、北海道の牧場で修行した後に家業に入った。他の職業を選ぶという道もあったが、小さい時から毎日見てきたこの道に、すんなり入ったという。
北海道と多摩地区の牧場とは他にも縁があり、本別農協と契約して預託ということを行っているそうだ。預託とは、東京で生まれた約8ヶ月の牛を北海道に送り、妊娠してから東京に戻してもらうことをいう。当たり前だが、人も牛も子供を生まないと乳は出ない。東京生まれ北海道育ちの牛たちは、一人前になって東京に戻り、子牛を生んでからは成牛としておいしい生乳を出してくれるようになる。平野牧場でも、7頭の牛を預託中という。
「安全でおいしい生乳が取れるように頑張るので、健康のために東京の牛乳をたくさん飲んでください」と勤さん。
ピンクのつなぎを着て良く働く勤さんは、平野牧場の伝統をしっかりと受け継いで行ってくれるに違いない。
※地産地消=地域の消費者ニーズに即応した農業生産と、生産された農産物を地域で消費しようとする活動を通じて、農業者と消費者を結びつける取り組み。
東京牛乳は東京都酪農業協同組合と多摩地区の酪農家及び協同乳業で共同開発した産地指定牛乳です。
製造工場 協同乳業㈱東京工場(東京都西多摩郡日の出町平井20-1)
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